近寄らず居き少女時代は |
日焼けして汗匂いたる父の側 |
心かよわぬ会話と気付く |
傷つけぬように言葉を選びつつ |
年頃似たる少女明るき |
アンネ展いでし真昼の公園に |
今朝の目覚めは優しかりけり |
猫の鼻冷たき感触頬に受け |
わきたつように蝉の声する |
朝立ちの上がりて強き日の射せば |
∫
露 ∫ |